人間が本来食べるべきものとは
著作者:Brimac The 2nd
1日30品目がそもそも間違い
「1日30品目」という食事の理想である、という認識が日本に広まったのは、厚生労働省が「健康づくりのための食生活指針」で1985年に発表したのが始まりです。
ただ、現代では「30」という数字にとらわれて食べ過ぎてしまう例が相次いだため、撤廃されています。
野菜ジュースなどで「〇種類の野菜がこれ一本で!」というような表記があるのはこの名残でしょうね。
1日に30品目の食材を食べることができる生物は地球上でもヒト科だけですが、ヒトは本当に30品目も必要なのでしょうか。
ライオンやトラは肉しか食べない
肉食動物であるライオン、トラなどの哺乳類は肉しか食べません。野菜不足だからといっても野菜を与えても食べないのです。
逆に草食動物である、キリンやシマウマは草しか食べません。
それなのに、彼らはムダのない美しい体系をしています。
歯を見れば本来食べるべきものがわかる
哺乳類だけでも歯には様々な種類があります。
トラなどの肉食動物は肉を切り裂いたり、骨を噛み砕ために尖った歯をもっています。
シマウマなどは、草をすりつぶしやすい平たい歯をもっています。
そのような歯をもっているということは、それぞれ肉や野菜などを消化しやすい器官をもっていると言えます。
これらの野生の動物に肥満や痩せすぎの動物はいないのです。
干ばつや病気などによって痩せ細ることはありますが、よっぽどのことが無い限り体型は変わらないままです。
本能的に食べるもの、食べる量を把握していると言えます。
それに比べて、雑食の人間は、ひどく痩せた人もいればひどく太った人もいて、個体差がずいぶんとあります。
これらは現代における現象です。狩猟時代は人間も後天的な個体差は人間以外の哺乳類と大差ないのです。
人間の歯はどうなっている?
人間の歯は全部で32本、そのうちの20本が臼歯(穀物を食べる歯)、8本が門歯(野菜を食べる歯)、4本が犬歯(肉を食べる歯)で構成されています。
つまり、割合的には肉や魚を1割、穀物、野菜、果物を9割食べるのが理想となります。
ただ、沢山のものを食べるのではなくて、
「野菜をメインに、肉、魚は控えめに」と意識するだけでも大きくカラダのコンディションが変わってくるでしょう。
ただし、炭水化物は控えめにするべきです。腹もちがいいため、熱心に栽培するようになっただけで、実は栄養素はほとんどありません。
空腹を紛らわすことができるのが唯一の利点であり、健康にはさほど影響のないものといえます。
炭水化物は主食ではなく嗜好品
糖質制限ダイエットという言葉がありますが、あれは理に適っています。
穀物や甘いものに含まれる糖は、体重増加の第一要因です。
人間は炭水化物を必須である主食だと思い込んでいます。
実際は炭水化物を摂取しなくても健康に生活でき、摂りすぎの人は少し控えるだけで、より健康的な生活ができるようになります。
また、それらの消化に費やしてきたエネルギーを他の分野に費やすことで、各内臓が活発化することによって、想像もしなかった健康効果に繋がることも期待できます。
炭水化物を過剰摂取しながら、運動をしてダイエットをしている人は、ブレーキとアクセルを同時に踏んでいるようなものです。
まずは食べるものの選択に向き合ってみると良いと思います。
まとめ
=人間が本来食べるべきもの
・野菜、果物7割
・穀物2割
・肉類1割
これが適性だと思います。
この割合での食事をいきなり始めるのは簡単ではありませんが、
「知っているだけ」で、「意識するだけ」でも大きな効果が出ると思います。
「炭水化物は控えめに!」と意識するだけで、居酒屋後の締めのラーメンなどは手を出さなくなりますからね。
ただ、注意点として、穀物を全く食べないで、肉もほとんど食べないのは少し危険です。
炭水化物を摂取しない場合、野菜などからはなかなか得られない糖質を肉、魚から摂取するしかありません。
糖質制限ダイエットをしている方は、ダイエット意識から肉類を敬遠する傾向がありますが、それらで糖質を補うという意識で積極的に摂取していきましょう。